9通目「主役じゃなくても大切なもの」
今日主役のブドウ、
ムニエ、というと皆さんあまりなじみがないかもしれませんね。
それもそのはず、前日までにご紹介したシャルドネ、ピノ・ノワールのように世界中で造られている品種ではありません。
勿論、ムニエだけで素晴らしいワインを造っている生産者はフランス以外にもいらっしゃいますが、上記2種に比べてメジャーとは言えません。
それでも、シャンパーニュには
なくてはならない葡萄であることは間違いないのです。
ムニエは、シャンパーニュに肉付き、柔らかさ、果実味、親しみやすさを与えます。
多くはブレンドに使われますが、単一品種で秀逸なシャンパーニュを造る生産者もいらっしゃいます。
熟成の邪魔をするからと敢えて使わない生産者がいるのも事実、
そして、
複雑性と口の中を満たす幸福の為に敢えて使う生産者がいるのも事実。
私はどれも間違っているとは思いません。
それは単に
スタイルの違い
にすぎないから。
そしてまた、大好きな生産者のムニエ100%のキュヴェを頂くとほんわかと幸せな気分になります。
先日、シャンパーニュ地方に研修に来ていたカリフォルニアのエノログ(ワイン醸造家)とご一緒する機会がありました。
彼らはムニエ100%のスティルも生産されているとのこと。
そのブドウの魅力をフランス以外の生産者からもお聞きすることが出来ました。
近いうちに彼らの畑にも足を運びたいと思います。
ムニエは、世界基準では主役ではないかもしれません。
でも、人の手によって
いつでも主役になりうる、
ユーモアあふれる、そんなチャーミングなブドウだと思います。
次回は、質問がたまってきたのでお答えしていこうと思います。
どうぞお楽しみに♪
それでは、今日もあなたにとって素敵な1日になりますように。