【Deutz(ドゥーツ)】
目次
【シャンパーニュ・ドゥーツ】
概要
キーワード=バランス、調和
1838年創業。
その歴史は、ウイリアム・ドゥーツとピエール・ユベール・ゲルテルマンのドイツ・プロシア出身の青年二人が、ピノ・ノワールの聖地アイ村で、シャンパーニュを造ったことからスタート。
ウィリアム・ドゥーツは、自ら望むレベルに相応しいブドウ畑を求め、少量ながらも徐々に区画を拡げ、世代を超えて高品質なブドウを産む畑を増やしていきます。
1860年後半より、2代目ルネ・ドゥーツとアルフレッド・ゲルデルマンが指揮を執り、 海外マーケットへ進出、イギリス、ドイツ、ロシアへと販路を拡張。(1876年には、横浜への輸出記録も残されている。)
1882年、Association of Grandes Marquesグランド・マルク組合(最高級シャンパン協会)の創業メンバー。
1972年、アンドレ・ラリエ氏が経営者となり、品質管理を徹底。(温度調節されたステンレスタンクで醸造、酸化などを一切回避)。
経営は拡大するも、第一次大戦の余波、その後のシャンパーニュ市場の崩落、の影響を免れず、1993年に株式の63%をルイ・ロデレール社に売却。
1996年、CEOにファブリス・ロセ氏が就任、歴史あるこのメゾンの積極的な設備投資を行い、更なる品質向上に努める。
現在、アンドレの息子である創業者の家系のジャン・マルク・ラリエ氏は、会社の輸出部門の責任者を務めている。
独自のスタイルを貫くため、安定したブドウの供給を必要とし、自ら望むレベルに相応しいブドウ畑を求め、2000年には長期契約をブージー、アンボネイ、アヴィーズ、クラマンなどの優良な畑の農家と結ぶ。
モデルチェンジされた印象的なボトルは、19世紀のボトル・デザインに近づけた、バック・トゥ・ベーシック。
(アイ村のメゾンに赴けば、2000年に修復したという「SALON DES OISEAUX(鳥の間)」というエキゾチックな趣のある応接室が出迎えてくれる。)
地下セラーの奥には、アムール・ド・ドゥーツやウィリアム・ドゥーツ、オールドヴィンテージが保存されている神々しい一角が存在する。
どこ?
16 Rue Jeanson, 51160 Ay
+33 3 26 56 94 00
ランスから車で約30分、エペルネから約10分です。
電車でいらっしゃる方は、ランスとエペルネの中間の駅アイ駅で下車しましょう。
アイ駅まで来れれば、歩いて15分程度でアクセスできます。
ただ、アイ駅にタクシーはいません。
自信のない方はエペルネからタクシーをお勧めします。
ランスってどこ?
という方は以下をご覧ください。↓↓↓↓
Cuvée
Brut Classic
PN M Ch 1/3ずつ シャンパーニュのクラシカルなブレンド
ドザージュ 8-10
ドゥーツの名刺ともいえる安定のキュヴェ。
Brut Vintage Extra Age
PN M Ch
最低熟成10年。
Brut Blanc de Blancs Vintage
Ch100
1966年にスタート。
Brut Rose
PN100
拠点アイ村のピノ・ノワールを100%使って造られたロゼ・シャンパーニュ。
William Deautz
PN55 M10 Ch35
創業者の名前を冠したドゥーツの正統派フラッグシップ。
やはりここはアイのメゾン。ピノ・ノワールを生かして、ジャン・ラリエ氏が1959年に始めた。
William Deautz Rose
PN75 Ch25
最低熟成10~15年。
Amour de Deutz
Ch100
最低熟成10~15年。
ファブリス・ロセCEOが1993年ヴィンテージで始めたブラン・ド・ブラン。新星ドゥーツの意気込みを示すもの。
ミュズレには、ダイヤモンドをモチーフにした、一粒の綺麗なガラスが埋め込まれており、「紐通し用のホール」に紐を通せば、特製の「ミュズレ・ペンダント」の出来上がり。まさに「アムール」の名に相応しい、女性へのプレゼントに最適な逸品。
Amour de Deutz Rose
PN50-60 Ch40-50
心理士からの”心”に効くポイント✨
創業者の血を引くジャン・マルク・ラリエ氏との出会いが、私とドゥーツとのご縁の始まりでした。(それまでは、お店でもウィリアム・ドゥーツのみ、時々オンリストするという程度でした。)
知的で気品のある、それでいて全く気取らない彼のお話はとても魅力的で、ドゥーツ・シャンパーニュの味わいがより膨らんだのは言うまでもありません。
このメゾンは、上記の通り大手に売却されましたが、今もなお経営陣はドゥーツ家を尊重し、協力し合って、メゾンを盛り立てています。
経営者が現場を尊重し、自由にやらせ、責任はとる。そして彼らの能力を最大限に引き出すことに専念し、皆が幸せになれる想像以上の利益を生み出す。このような形態は実はシャンパーニュにはよくあるのですが、毎回感動しますし、考えさせられます。
私たちは、その場の喜びや、利益だけにとらわれてはいないでしょうか?
今そこにある他人の眼だけを気にしてはいないでしょうか?
自分のプライドを守るだけのために人を傷つけてはいないでしょうか?
失ったものを取り戻すには時間がかかります。時に不可能な事さえあります。
そして、いつの時代も必ず“真実”は強いです。
大切なのはやはり、人の心✨
特に、時間をかけて積み重ねてきた想いは絶大です。
そのような一見不器用に、そしてアナログに思えるようなことこそが、いつか莫大な利益を生み出す泉になるかもしれません。
完璧な調和の裏には、必ずそんな泉がある。
私はそう確信しています。
(ジャン・マルク・ラリエ氏とアムール・ド・ドゥーツの畑の前で)
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