【Alfred Gratienアルフレッド・グラシアン 2017.5】
目次
【アルフレッド・グラシアン VISIT】
「毎朝一本のシャンパーニュは、医者を遠ざける」
これはボスの言葉。だから絵梨には医者はいらないね。
そう笑って、ニコラはシャンパーニュを手渡してくれました。(一杯ではなく一本らしい😲)
Alfred Gratienは、日本でも大人気のメゾンですが、このメゾンの凄いところは、1905年以来、代々セラーマスターをジェジェ家が行っているということ。
アルフレッド・グラシアンの技術と伝統は、ジェジェ家により100年以上、厳格にかつ正確に伝えられています。
ジェジェ家4代目のニコラが、全てを案内してくれました。
グラシアンといえば、樽がとても大事。
まずは、彼らの使う樽についてレクチャーを受けます。
樽の重要性、そして樽を使用するからこその湿度コントロールの重要性について、実査の装置を起動して頂きながら、お話して頂きました。
至る所に、創業者の写真があり、彼らがいかに創業者をリスペクトし、その想いを大切にしているかが分かります。
醸造所に移り、二次発酵前のワイン、ヴァンクレールを味見させていただきました。
私は相当数のヴァンクレールを試飲してきましたが、これは、二次発酵前なのに、アルフレッド・グラシアン!!とブラインドで答えられるのではないかと思うくらい、すでに個性がはっきり現れていました。
綺麗なヴァンクレールは、朝にぴったりです。
発酵における温度の役割(こことても興味深かったのですが、私の中でまだ実証が取れていないので、ここで語るのはやめておきます)について、レクチャーを受け、そろそろ本格的に飲もうか、とテイスティングルームへ。
スタンダートから、プレスティージュのパラディまで6種類の蔵出しシャンパーニュを、ニコラの解説のもとテイスティングさせていただきました。
そして、自分が跡を継いでからの10年間のことを話してくれました。
10年という年月を長いと思うか短いと思うかは、人それぞれでしょう。彼に言わせると、ワインメーカーにとってはまだまだ若造だそうです。
なぜなら、彼の始めて造ったヴィンテージシャンパーニュが、ようやく世に出てきたばかりだから、と。
素晴らしいシャンパーニュを造るためには、どれだけの長い時間と愛が必要なのかを、改めて考えさせられました。
今回、案内してくれたのは、ニコラと奥様。
本当に暖かいおもてなしに感謝です。
そして、これから訪問したいと思っている皆様へ。
知名度とは関係なく、日本の愛好家の皆様が思っている以上に、小さな家族経営のメゾンです。
どうか、彼らの仕事や時間を尊重して、素敵なvisitをして頂ければ、と思います。
彼らのシャンパーニュを頂く機会は、ありがたいことに日本でもたくさんあります。
だからこそ、現地の味を知っているものにしかできないサービスをこれからも提供していきたいと思います。
大切なのは、やはり”人”。
造り手の想いをリスペクトし、それをダイレクトに伝えていくのが私の役割。
帰り際に頂いた言葉に、嬉しくて泣きそうになりました。
シャンパーニュを愛する気持ちは、世界中どこにいても分かち合うことができますね。
彼のメッセージを、私はダイレクトにお客様に伝えていきます。
素晴らしいご縁に心より感謝。
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